運動会の開催へ。ヒロガル想い
こんにちは、飛矢です。
カンボジアから帰って来て、少し感慨にふけっている最中です。
この記事では、次回に決定したスポーツフェスティバルのお話を、自分が見て聞いたことを踏まえてお話したいと思います。
まだ記憶に新しいうちに、書いておきたいと思います。
今回の渡航は、本当にゼロからのスタートでした。
新しい場所で、何を知り、何を創り上げていくことが出来るか。自分にとってもまたとない経験だったと思います。

(友人の二モと食事【五日目の様子】)
友達を伝いまくってなんとかポーサット州へコネクションをつくり、村への移動手段を日本の友達の友達のTheaさんに教えてもらい、村ではそのTheaさんの友達のSoeurn さんとともに活動しました。
名付けるならトモダチ作戦でしょうか。 たくさんの人に支えられて村までたどり着くことが出来ました。
そして学校へ行き、現地で様々な調査を重ねました。
そしてここに、また様々な問題が浮かび上がって来ました。

前のブログでも紹介したこのデータ。読み方さえわかってしまえば、何を意味しているのかは一目瞭然です。
学年が上がるたびに減っていく生徒の数。 ここに、リアルなドロップアウトの現状が数字として浮かび上がっています。
Grade7 (日本でいう中学一年)の総数が228人、そして最上学年のGrade12(日本でいう高校3年)は55人。
原因を洗ってみたところ、やはり多いのが労働力として家業を手伝わざるを得なくなることによるドロップアウト。
この村の産業は9割農業で成り立っています。 10歳頃(学年でいうとGrade 5あたり)から労働力として見られることが多いそうです。
力がついたから、農業を手伝うことになるんですね。
もちろん、原因としてはこれだけではありません。本当に様々な要因が混じり合っています。
カンボジアの家庭は兄弟が多くなることが多いため、兄弟の増加によって家計が圧迫されることに原因があることもあれば、
タイなどへの出稼ぎによるドロップアウトもあるのだとか。
先生方の諸環境の整備に関してもまだまだ問題は山積みです。
給与は近年上昇傾向にありますが、まだたくさんの家族を養えるまでは至っていません。
ほとんどの先生は、副業として私塾や市場の店を経営していたりします。
その中で一人一人の生徒に対して向き合ったり、教育の内容の改善に努めたりすることはとても難しいことだと言います。
複雑な問題に、自分たちはどのように向かっていけばいいのか。 ずっと考えている毎日でした。
もっと現地について知ろうと、いろいろな人に聞いて見ました。
そして僕らがアプローチするところは、全ての人々の学校教育に対するモチベーションの向上であると、結論することが出来ました。
もちろん、それが全てではないですが。

(去年のスポーツフェスティバルの様子)
保護者の方々にスポーツフェスティバルを見てもらい、学校現場に興味を持つきっかけを創る。
そして、そこに希望を見出してもらえれば、子供達の輝く笑顔と可能性を感じてもらえれば、
学校に子供達を留めておくことが出来るかもしれない。
子供達がスポーツ教育の楽しさを知り、学校の楽しさを知り、みんなと学び、励まし合い、いろんなものからいろんな刺激をもらうことの楽しさを見出してくれれば。
子供達も学校に残ってくれるかもしれない。
そして、新たなスポーツに触れたり、日本の文化に触れること、そしてそれを楽しむきっかけを与えてあげることができれば。
まだ見えない子供達の中の可能性を引き出してあげることが出来るかもしれない。
Thea さんは、農業を手伝うことになりながらも学校での勉強を両立させ、苦労の末プノンペン大学に入学することが出来ました。 今は日本語ガイドの通訳を目指し、勉強に本気で取り組んでいます。
村の人々が教育への希望をもっと持つようになれば、いろんな事情があるにしても学校に残り、未来を拓いていく人が増えるのかなと。そんな風に思っています。

他にもいろいろな効果がスポーツ教育、ひいてはスポーツフェスティバルには期待されています。
例えば、保護者が観戦し学校教育に関心を持つことで、保護者と先生方の結びつきが強まったり、
チームで戦い、協力することを通して社会性や協調性の醸成に役立ったり。
間接的なものまで挙げればきりがありません。
もちろん、すぐに上手くいくとは限らないし、教育の分野ではその結果が出るのが10年後、20年後になることは珍しくありません。
継続的なスポーツ教育の普及の実現に向けて、まだまだリサーチを続けたいと思います。
ある村の例では、学校で授業後に1時間、スポーツ教育を実施したところ、ドロップアウトがゼロに近いた村もあるのだそうです。
次回は必ず訪れてみたいと思います。
いつも思うのは、
子供達の大変な状況を憂うのではこの活動は出来ないなということです。
学びを提供しに行っているはずの自分が、いつも学ばせてもらっている。
子供達に希望を与えるはずの自分が、いつも子供達に励まされ、希望を与えてもらっている。
朝早く起きて家の手伝いをして学校へ行き、終わればまた農作業を手伝うという生徒もたくさんいます。
でも、どんなに大変な状況であっても、子供達はいつでも笑顔です。
目を輝かせて学校へ来ます。

先生方も、国の宝として子供達に接し、子供達を教えることにいつも本気です。
そのアイデンティティの強さには、本当にいつも感動させられます。
スポーツ教育で、英語教育で、少しでも子供達の未来に貢献できれば。
そして、子供達と一緒に自分も学んでいく。
いつもそんな感覚です。
長くなっちゃいました笑 そして
書きたいまま書いた脈絡のない文章になってしまいました。
今回のところはこのあたりで。
第二回のスポーツフェスティバルに向けて、これからも頑張って行きたいと思います(^^)